原爆の街から飛び出し国道191号線をなぞる旅へ…
やがて益田市街を通過し、そこから南下、山口方面に向けて車を走らせた。
いにしえの小京都、津和野。
数ある朱門を潜り抜け、久々に太皷谷稲成神社を参拝する。
さほど、息が上がる事もなく、心地良い疲労感を纏いつつ石段を登る。
20分程で、本堂に到着し津和野の街をしばし眺め深呼吸…
品のある田舎の空気は、実に美味い…
小京都と呼ばれるだけあり、城下町ならではの古き良き風情がいつまでも残る街並み。
ひとつの名物である川鯉。
色も多彩で、餌の貰いすぎで肥満気味なのか、異様に体がでかく、餌に群がる様がダイナミックである。
さて…
散策して小腹も空いた事だし、郷土料理にて、お楽しみの昼食を摂るとする。
津和野の郷土料理といえば「うずめ飯」
一見、茶わんの中に白飯とだし汁だけの、質素な茶漬けに見える。
しかし、食べ始めるとご飯の下から、セリ、細かく切ったシイタケやにんじん、高野豆腐などが次々と現れ多彩な味に生まれ変わる。
その名前の由来は様々だが、質素倹約のお触れがあった時代、バレないようにする為、ご飯の下に具材を隠して食していたという説が多く語られている。
今や、津和野の顔である沙羅の木 本店。
津和野藩家老屋敷跡の閑静な日本庭園を眺めながら、心のこもった手づくりの季節料理、そしてこの町の名菓である源氏巻が味わえる。
本来は、喫茶にてうずめ飯は提供され、松韻亭の座敷では食事をさせては貰えない…
この建物は、今流行りの古民家食堂よりも、遙か40年以上前から田中社長が邸宅を改築し、料理屋として開放した由緒正しき店である。
とても人気のある店で、特に休日は、予約で満席になる。
しかし、運が良かった…
たまたま店にいらっしゃった気さくな女社長のはからいで特別に松韻亭に通して頂けた。
木造建築の独特の空間、そして落ち着いた雰囲気で風通しも良く、暑い日中でも涼しい。
和紙の生産地である津和野らしい、和紙を表面にあしらったお盆がお洒落。
鰹出汁の旨味と風味、そして山葵のアクセントがとても利いて香りの良いうずめ飯。
卑しい俺は、欲張って郷土料理御膳もオーダー。
押し寿司、葉わさび、ごま豆腐、こんにゃくなど、この地域で取れた山菜や名産物などをカラフルな和紙のお盆や器にふんだんに網羅され、味だけでなく、見る目も楽しませてくれる。
この空間は、女性が好みそうなお洒落さと可愛いさがある。
よって、お客様も女子率が高い。
茶道を嗜む女社長。
食材、料理、そして献立も…
食材、料理、そして献立も…
全て彼女が決めると言う。
この街の奥ゆかしさと風情を大事にする女社長の人柄がこの店ににじみ出ている。
津和野と言えば、沙羅の木…
そう言っても過言ではない、特別な空間でした。
Sentosa_Berry
特技は料理と、BASS弾き… グルメ&旅行(海外・国内共)を好むSOHO 代表のBlogです! 宜しくお願い致します!
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